【読書記録】 思考停止という病

気になったところを以下に記載。

 

そもそも思考とは?

思考停止の問題点

思考停止の理由

自分の頭で考える技術

ゴールは8つ持ちなさい

 

そもそも思考とは? 

思考は2つに分類することができる。

物理的な脳の活動:何も意図していない時でも行われる情報処理。

創造的な問題解決活動:分析する、意思決定する、問題解決する、仮説を作る など。

本書で取り上げている思考は後者を指す。

 

 思考停止の問題点

言われたことしかやらない、工夫をしない、面倒なことは避ける など。

一昔前の言葉で言えば、指示待ち人間の類に該当する。

このようなタイプの人間は、何度も同じ間違いを繰り返す。

逆に、思考を動かすことができるようになれば、生産性がどんどん高まる、意思決定スピードが早くなる、論理的な分析が速く正確になる、最善の問題解決法が見えてくる などのメリットが見えてくる。最も重要なのは、自分で人生を切り開く力がつく。

思考を停止している限り、他人に左右されて生きることになる。これは、「奴隷の人生」を歩んでいることに他ならない。

 

思考停止の理由

前例主義:多くの人が子供の頃から教え込まれてきた、「前へならえ」の精神

知識不足:「脳は知っているものしか認識できない」思考停止していることさえも認識できていない。

ゴールがない:本気で達成したいと思えるゴールがないため、思考を動かすパワーが生まれない。

特に、ゴールがないということが致命的。ゴールを達成することを本気で考え始めることで、現状を疑い問題意識を持ち始め、前例の問題点がわかるようになる。知識を習得するためには、興味が必要となる。ゴール達成に必要な知識であれば身に付く速度が異なる。

 

自分の頭で考える技術

・現状を抜け出すこと

・常識を疑うこと

現状を肯定するということは、前例に従うということ、常識も正しいとは限らない。世の中の「普通」を疑い続けること。この世に存在する唯一の普通は「自分の認識」のみ。

トゥールミンロジックという武器を身につける。これは、「データ」「ワラント」「クレーム」からなる。データを集め、そのデータがなぜ主張の裏付けになるかという論拠をもとに、主張する という技術。

 

ゴールは8つ持ちなさい

仕事、健康、趣味、生涯学習、家庭、ファイナンス、地域活動、社会全体に対する貢献活動

ここで重要なことはお金と仕事を分けること。お金は、そのほかのゴール達成のためのファイナンス活動の一部に過ぎない。

職業とは自分が社会に提供する機能のことを指す。それがお金になるかどうかはどうでも良い。

 

 

思考停止という病

思考停止という病

 

 

 

所感

本書で一貫していたのは、ゴールを持つこと。確かに、ゴールを達成するために考え、知識を習得する。

全体を通して、本書の最後の文章に最も心を動かされた。

「あなたは本当に好きなことをして生きることを目指してみてください。自分の価値を資本主義に乗せてはいけないのです。自分の価値や人生の価値は、あなた方自身が決めればいいのですから。」

自分の父が、定年間近に障害者スポーツのボランティアを始めたこと、還暦後は再雇用を希望せず畑を始めたことを思い出した。

自分の価値を達成するためにお金は必要だが、目的を間違えないようにしたい。そして、生きる時代が違うから、今を生きる私は彼よりも早くそういう選択をしたい。