大晦日から一時帰国をした。
赴任してちょうど一年だが、あっという間の一年だった。
英語力が全く向上していないこと、一方で、日本語力の著しい劣化と上司との距離感が広がるという、力不足を感じる一年間だった。
一時帰国中は自分の実家と義理の実家に泊まっていたが、ふと思ったことがある。
それは隠居しても、一時情報に触れ続けている人は、我々と認識の乖離が少ないと感じた。
例えば、義理の母は、年寄りの医療費(1割負担)があまりにも安いと言っていた。
まさにSNSで話題になっている社会保障費の問題であり、現役世代に近い感想であった。父は、成人の日に目を通した新聞に成人式の話題が一切載っていないのを見て、内容が偏っていると言っていた。
二人に共通しているのは、いまだに外で働いていると言うこと。家の中でずっとテレビを見ていては得られない情報に触れ、日々何かしらを感じとっているのだと思う。
感じたことの二点目は、地区によって高齢化の進行度合いが全く違うということ。あるマンションの納涼祭のようなイベントに足を運ぶ機会があった。参加者はほとんど65歳以上。子供の姿は、1割にも満たなかった。さらに言えば、現役世代を含めても1割に到達するか否か。ニュースでこの地区の高齢化および若い世代の流出が激しいと言うことを見ていたが、まさにそれを実感させるものであった。近所を歩いていても70代以上の人ばかりとすれ違う。10年後のこの地区はどうなっているのか、自分の住んでいる地区も新陳代謝が進まなければこのようになってしまうのかと考え、暗い気持ちになった。
一方で、別の地区で電車に乗っていると、自分と同じ世代が子供を連れて出かける姿を多く見かけた。このような地区に住まなければ、自分たちも上記の高齢化地区と同じような末路を辿るのだろう。
勤務先の都合で今の地区に住んでいるが、住む場所の観点からは転職も考えなくてはいけないと感じた。