「指示通り」ができない人たち

 

 

 

1. 認知能力の改善が必要な人

(1) コミュニケーションギャップが酷い

事象:複数の指示を一度に伝えるとうまく伝わらない。

原因1: 理解力が不足しており、複数の指示が理解できない。

対策1:紙に書いて渡す。A -> B -> Cなど。Aの作業中はAに集中してもらう。

原因2: 読解力が鍛えられていないため、指示を受けた内容が理解できない。

対策:読書などを通して、読解力を鍛える。

(2) 取引先や顧客とのトラブルが目立つ

原因:理解力、読解力が不足しているとともに、他者の心の視点に立って考える力が不足している。

対策:読書などを通して、読解力を鍛える。

(3)すぐに記憶がなくなる

原因1:記憶が刻まれていない。

対策:集中して話を聞く。目の前のことに集中する。

原因2:記憶が保持されていない。

対策:即座にメモをとる。

(4)パニックに弱い人

原因:ワーキングメモリの容量が小さい。

対策:同時に複数のことをしない。質疑の準備を入念に行い、質問された際は、準備した回答の最も近いものを参考に、回答する。

(5)定型分がないと何も言えない

原因:相手の気持ちを想像できない。

対策:日頃から他人に対する配慮を行い、相手の心を想像する。

(6)「指示通り」というのが意外と難しい

原因:頭の中が整理されていない。

対策:物事を理屈で整理する訓練(絵合わせ、数字の規則性を見出すなど)を行う。または、文章を読み要約するトレーニングにより、要点を抽出する能力を高める。人の話を聞きながら、大事な点をメモするトレーニングを行う。

(7)話が回りくどく、何を言いたいのかわからない

原因:言語化することができていない。

対策:言語化をトレーニング(作文など)する。

(8)理屈が通じない

原因:論理的思考能力が不足している。

対策:国語の論説文の問題演習を行う。

2. メタ認知能力の改善が必要な人

(1)意欲ばかりが空回り

原因:自分の認知活動を振り返り、その現状をモニターすることにより、問題点を把握する力である、また認知能力が不足している。

対策:自己の活動を振り返る時間を作る。

(2)アドバイスを意地悪としか受け止めない

原因:また認知能力が欠如し、アドバイスの受け止め方に歪みがある。

対策:仕事の進め方と自分を切り離す。アドバイスが、自分のためであるという事実を認識する。熟達者から学ぼうとする姿勢をもつ。

(3)周囲は手を焼いているのに、仕事ができるつもりでいる

原因:メタ認知能力の欠如により、自分の能力を正しく評価できていない。

対策:次項参照のこと。

(4)同じようなミスを繰り返す

原因1:記憶力が不足している。

対策1:常にメモを取る。定期的にメモを読み返す。

原因2:なぜミスをしたのかという視点から、自身の業務を振り返ることができていない(メタ認知能力の不足)。

対策2:読書により認知能力を高める。メタ認知能力の向上トレーニングを受ける。

(5)自分は仕事ができないと嘆くばかりで改善がない

原因1:自己の仕事を客観的に振り返る機会が足りない。

原因2:自己開示のカタルシス効果により、嘆くことで自己を楽にしている。

対策:振り返りの習慣化、課題の認識、改善策の実行をさせる。

(6)職場の雰囲気が悪いからやる気になれない。

原因:メタ認知の欠如による偏った現状認識。

対策:雰囲気が悪いと感じる出来事が発生する根本原因(”自身の度重なるミス”による指導、指導を受けた際の”自身の態度”)が自身にあることを客観的に認識する。

(7)勉強はしているのだが能率が悪い

原因:勉強方法の改善、学習効率の向上のためのメタ認知の欠如。

対策:勉強方法、学習の成果などを客観的に振り返り、改善していく。

(8)非常に主観的で判断を誤る

原因:確証バイアス

対策:確証バイアスを認識し、自身の仮説・検証を批判的な視点でレビューする。

 

 

所感

まるで自分の話を読んでいるようで、心が辛くなった。嘆いても仕方がないので、記載されている改善方法に取り組み、人生を好転させたい。