外資系コンサルの知的生産術

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 なぜ論理思考を学んでも知的成果を生み出せないのか?

 知的生産の戦略

なぜ論理思考を学んでも知的成果を生み出せないのか?

論理思考(いわゆる思考の技術)は知的成果を生み出すための道具の一部でしかない。知知的生産は、「知的生産の戦略」 「インプット」 「プロセッシング」 「アウトプット」のプロセスからなる。知的生産のクオリティはこの4つのボトルネックによってきまる。論理思考はこの中の「プロセッシング」に該当するが、論理思考がボトルネックとなっていなければ、知的成果のクオリティは向上しない。

知的生産の戦略

知的生産の戦略知的生産を始めるにあたって、まず着手すべきは「知的生産の戦略策定」である。顧客(≒上司)がすでに持っている知識との差別化が最も大きな問題となる。差別化の方向性は、①相手が認識していない問題(=広さ)、②相手が認識している問題の奥深く(=深さ)、のいずれかとなる。この方向性をまず決める。ここで問題となるのが、顧客が誰であるか、要求されているクオリティはどの程度か、活用できるリソース(人、お金、時間)がどの程度か、である。これらを早い段階で合意形成せねば、デスマーチが始まる。上記の3条件が釣り合っていない場合、一刻も早い顧客とのすり合わせが必須である。